ここ日本でも夏の一大レジャーとして定着しつつあるフェスですが、やはり毎年それなりの改善点が来場者の声によって浮き彫りになりますよね。今回お届けするのは、まさに昨年の大失敗を教訓に、起死回生をはかったホップファーム・フェスティバルの模様です。フェス運営サイドの「成功」への心意気を得とご覧あれ!
昨年の失敗から起死回生をはかる!
ボブ・ディランの招致だけでなく、フェスティバルの構成を根本から改善。まずは金曜日開場、土日二日間開催だったものを、金土の二日間開催にマイナーチェンジ。
昨年は三つしかなかったステージも、一つ増やしてキャンプサイトにもステージを配置。
数を増やしただけではなく質も向上。なんとなく「人気がありそうな若手バンド」を沢山ブッキングしていただけの昨年とは違い、メインのボブ・ディランに合わせて、シーシック・スティーヴ、レイ・デイヴィス、ブロンディ、そして金曜日のメインにはヴァン・モリソンをブッキングして、「往年の名アーティストを見て欲しい」という主催者の意図が充分に汲み取れるラインアップに。

更に夜中にアークティク・モンキーズを流すだけの雑なCDJだった夜のステージが、ラテン音楽やJAZZなどを楽しめる様に。キャンプサイトのステージもシンガーソングライター中心のラインアップで、変に有名DJを呼ばないところに、主催者の「こういうフェスティバルにしていきたいんだ!」という意気込みを感じます。
その甲斐あってか、見事チケットも売れ、フェスティバルは満員御礼。お陰で商売も大繁盛、昨年はダラダラしていた社長も、今年は大忙しでした。
リユースカップでゴミを削減、無駄ゼロ

向上していた点は、音楽だけではありませんでした。以前、「イギリスのフェスティバルでは、BARは全て主催者側が運営している」と書きましたが、だからこそ出来るゴミ削減の方法があります。それは、フェスティバルのデザインをあしらったリユースカップの使用です。右の写真がそうですね、出演者の名前まで印字されています。
これ、再来週に行く予定のLatitudeというフェスティバルが始めたことで、このカップをBARに返却すると、2ポンド(約300円)が返ってきます。この2ポンドはビール代金4ポンドに上乗せされているので、みんなこれを捨てずに大事に大事に抱えています。なんせ一個2ポンドですから。
ほとんどの他のフェスティバルでは、紙コップにビールを入れていて、その紙コップを20個拾ってくると40ペニー(約50円くらい)あげる、というやり方を採用しています。これだと、みんな簡単にポイポイ捨てます。それを子ども達がヒョイヒョイ集めて、自分達のお小遣いにしているのです。
ある社会学者が打ち立てた理論で、もう実証もされている「破れ窓理論」というのがあります。これは、とても安全で犯罪も少ないキレイな地域に、窓ガラスが割れた廃車を置きっぱなしにしてみたところ、「あ、ここは何をしても良い場所なんだ」とみんなが思い始めて、結果的にそこで壁に落書きがされ始めたり、軽犯罪が起き始めたりして危険な地域になった、という実験に基づいた理論です。これを逆に言うと、落書きや廃棄物の様な小さなことを放っておかずに、逐一きちんと対応していれば、そこをキレイで安全な場所として維持し続けることが出来る、ということになります。
フェスティバルでのリユースカップの使用、及び料金の上乗せの方法は、もちろん偶然でしょうが極めて上の理論をキレイに踏襲した結果を呼び込みました。イギリス人にとってビールは「水」なので、一番消費され、そのため一番多く出るゴミがカップです。そのカップがゴミとして廃棄されないので、フェスティバル会場は比較的ゴミのポイ捨てが少ない状態を保つことが出来ていました(流石にゼロとはいきませんが)。
カップは、もちろんお土産として持ち帰ることも可能ですので、そこにはほとんど「無駄」は存在しません。ゴミも減りますし、このやり方はとてもお洒落で、有効性のある方法だと思います。もっとも、日本での実施は非常に困難だと思います。これは、ビールの販売を全て主催者が管理しているからこそ実現可能だからです。
































今年の夏(7/1から)ホップファーム・フェスティバル行きます!このサイトで雰囲気がわかって嬉しいです。ロンドンからコーチで毎日通う予定ですが、気候はどうでしょうか?やはり夜は寒いですか?
Posted at 2011.06.28 by nao